
富士通と東北大、AIで超電導材料の性質解析 開発を効率化 - 日本経済新聞
富士通と東北大学は次世代放射光施設「ナノテラス」を用いて、人工知能(AI)により超電導材料の電子特性を解明しました。膨大な実験データの解析にAIを活用することで、新たな電池や半導体材料の開発が効率化される可能性が生まれます。この研究成果は、学術誌「サイエンティフィック・リポーツ」に発表されました。
材料開発においては、実験から得られるデータを基に特性の向上が求められます。近年、実験手法の進化によりデータの量は急増し、人による解析は難しくなりました。そこで富士通は、「因果発見AI」を開発し、因果関係の明確化を図っています。このAIは、特定の因果関係を可視化し、研究者が見落としがちなデータ関係を明らかにできます。
研究チームはナノテラスを利用して、セシウムやアンチモンを含む化合物を解析。結果、特定の原子の結合が電子特性に及ぼす影響が判明し、これまで無関係とされていた元素が重要な役割を果たすことも示されました。富士通の樋口シニアリサーチマネージャーは、AIが研究の客観性を高め、新たな発見を促進するとコメントしています。
今後富士通は、材料研究向けの因果発見AIシステムを提供し、エネルギー効率の高い電池材料の開発や製造プロセスの効率化に貢献することで、材料探索から実用化までの期間を短縮することが期待されます。


